「3階だけネットが遅い」
「複合機が時々ネットワークから消える」
「ハブの電源を入れ直すと直る」
こうした不調が続いているなら、原因はパソコンではなくスイッチングハブの寿命かもしれません。
とはいえ、社内LANの配線図も機器台帳もなく、いつ設置したハブなのかも分からないという会社は珍しくありません。
情シス担当が総務や経理と兼任で、ネットワーク機器の更新まで手が回らないのが実情でしょう。
スイッチングハブの寿命は、「物理的な寿命」「会計上の耐用年数」「セキュリティ寿命」の3つに分けて考えると判断できます。
そこで、この記事では次の内容を解説します。
【この記事でわかること】
・スイッチングハブの寿命は何年か(法人利用の目安)
・寿命を迎えたときに出る5つの症状
・古いハブを使い続ける3つのリスク
・交換時期の判断基準と買い替えの選び方
24時間365日動かし続ける法人環境のスイッチングハブは、家庭用よりも早く限界が来るのが実情です。
突然の全停止とランサムウェアの感染拡大を防ぐために、自社のハブが替え時かどうかをこの記事で確認してください。
買い替えの際は、UTMやセキュリティスイッチなど、セキュリティ性能の高い機器の導入もおすすめです。

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スイッチングハブの寿命は何年?法人利用の交換目安

法人が24時間稼働で使うスイッチングハブは5年前後が交換の目安になります。
スイッチングハブの寿命には性質の異なる3つの基準があり、実務で先に来るのは物理的な劣化とメーカーサポートの終了です。
3つの寿命はそれぞれ役割が違うため、順に見ていきましょう。
【スイッチングハブの3つの寿命】
・物理的な寿命
・会計上の耐用年数
・セキュリティ寿命
物理的な寿命は5年前後(24時間稼働と熱で劣化する)
物理的な寿命が5年前後になるのは、法人のスイッチングハブが電源を入れたまま動き続けるためです。
内部の電解コンデンサや電源回路は熱で少しずつ劣化し、稼働時間が長いほど限界が早く訪れます。
【物理的な寿命を縮める要因】
・24時間365日の連続稼働(家庭用は1日数時間の使用も多い)
・密閉されたラックや書類棚の裏など、放熱できない場所への設置
・夏場の空調が止まるオフィスでの高温環境
・ほこりの蓄積による放熱性の低下
・たこ足配線や瞬断による電源部への負荷
メーカー側の保証年数も、この目安と近い水準に設定されているのが一般的です。
「10年動いているハブもある」という話は確かにありますが、それは寿命が長いのではなく運良く壊れていないだけともいえます。
止まったときに困る機器がつながっているなら、動いているうちに計画的に替えるのがよいでしょう。
会計上(税務上)の耐用年数
会計上の耐用年数は、国税庁の区分ではハブ・ルーターともに10年です。
減価償却の計算に使う年数のため、実際に何年使えるかという実用寿命とは別の基準になります。
【LAN設備の耐用年数(国税庁の区分)】
| 資産 | 耐用年数 | 区分 |
|---|---|---|
| ハブ、ルーター、リピーター、LANボード | 10年 | 器具及び備品/電話設備その他の通信機器/その他のもの |
| サーバー、端末機 | 6年 | 器具及び備品/事務機器及び通信機器/電子計算機 |
| プリンター | 5年 | 器具及び備品/その他の事務機器 |
| ツイストペアケーブル、同軸ケーブル | 18年 | 建物附属設備/主として金属製のもの |
| 光ケーブル | 10年 | 建物附属設備/その他のもの |
なお、以前はLAN設備全体をひとつの資産として6年で償却する取扱いもありましたが、機器ごとに取得・更新される実態に合わせて廃止されています。
ここで重要なのは、「会計上は10年でも、機器としての交換目安は5年前後」というズレを理解しておくことです。
減価償却が終わっていないから使い続ける、という判断をしてしまうと、機器不良で業務が止まってしまう恐れがあります。
実務で先に来るのは「セキュリティ寿命」=メーカーサポートの終了
3つのうち最初に到来しやすいのが、メーカーサポートの終了によるセキュリティ寿命です。
サポートが切れた機器は新しい脆弱性が見つかってもファームウェアが提供されないため、壊れていなくても危険な状態のまま社内LANに残ります。
【サポート終了機器で起きること】
・脆弱性が公表されても修正プログラムが出ない
・攻撃者が既知の弱点をそのまま突ける状態が続く
・設定不備を直そうとしてもメーカーの技術支援が受けられない
・故障時の修理・代替機の手配ができない
メーカーのウェブサイトでサポート期間の終了を確認し、終了している場合はサポートが有効な製品への買い替えを検討するのが安全です。
使用している年数だけでなく、型番ごとのサポート状況を確認するのがよいでしょう。

買い替え時はセキュリティスイッチという選択肢もあります
セキュリティスイッチは、高度なセキュリティ機能がついている
スイッチングハブです。
スイッチングハブが寿命を迎えたときに出る5つの症状

スイッチングハブは、完全に停止する前に必ず何らかの前兆を出します。
前兆の段階で気づければ、業務時間外に落ち着いて交換できるでしょう。
【この章で紹介する症状】
・通信が遅くなる・パケ詰まりが起きる
・接続が頻繁に切れる・不安定になる
・電源を入れ直すと直る
・ランプが点灯しない・異常な点滅をする
・本体が異常に熱い・異音や焦げた臭いがする
1|通信が遅くなる・パケ詰まりが起きる
まず気づきやすいのが、特定のエリアだけ通信速度が遅くなる症状です。
回線契約もパソコンも変えていないのに遅くなった場合、経路上のハブが劣化してパケットを取りこぼしている可能性があります。
【速度低下のサイン】
・ファイルサーバーへのコピーが途中で止まる
・Web会議の音声が途切れる、映像がフリーズする
・同じフロアの複数台で同時に遅くなる
・別のフロアや無線LAN経由では問題なく使える
「特定の島や特定のポートだけ遅い」という偏りが出たら、機器起因を疑ってください。
2|接続が頻繁に切れる・不安定になる
次に多いのが、数分から数時間おきにリンクが落ちる症状です。
パソコン側の設定やケーブルの問題と誤診されやすく、原因究明が長引きがちなパターンです。
【不安定になったときの典型例】
・ネットワークドライブが突然切断される
・複合機やNASだけ一覧から消える
・IP電話の通話が途切れる
・しばらく待つと勝手に復帰する
同じ症状が複数の端末で同時に起きているなら、共通してつながっているハブが原因の可能性が高いといえます。
3|電源を入れ直すと直る(再起動でしのいでいる)
再起動すると症状が消えるケースもあります。
電源の入れ直しで復帰するのは、内部の熱や電源回路が限界に近づいているサインです。
【再起動で直る状態の危険性】
・再起動の間隔が徐々に短くなっていく
・ある日を境に、再起動しても復帰しなくなる
・停止のタイミングを選べないため業務時間中に止まる
・「直った」と記録されるため交換の判断が後回しになる
再起動が習慣になっている機器は、すでに交換対象と考えてください。
4|ランプが点灯しない・異常な点滅をする
本体前面のランプは、故障確認の手がかりになります。
LINKランプとACTランプの状態を見れば、通信できているかどうかをおおまかに判断できます。
【ランプの状態と考えられる原因】
| ランプの状態 | 考えられる原因 |
|---|---|
| 電源ランプが消灯 | 本体またはACアダプタの故障 |
| LINKランプが消灯 | ケーブル断線、ポート故障、相手機器の停止 |
| LINKは点灯するが通信できない | 内部回路の劣化、ポートの部分故障 |
| ACTランプが異常な高速点滅を続ける | ループ接続、ブロードキャストの異常発生 |
ランプが点いているから正常、とは限らない点に注意してください。
5|本体が異常に熱い・異音や焦げた臭いがする
発熱や異臭が出ている場合は、寿命の域を超えた危険な状態です。
膨らんだACアダプタや焦げた臭いは、火災につながるおそれもあります。
【すぐに使用を止めるべきサイン】
・本体に触れないほど熱い
・ACアダプタが変形している、膨らんでいる
・焦げた臭い、樹脂が溶けたような臭いがする
・内部から異音が聞こえる
該当する場合は電源を抜き、予備機への交換を優先しましょう。
故障か一時的な不具合か?スイッチングハブの故障診断の手順
症状が出たら、いきなり買い替える前に切り分けを行います。
ケーブルや設定が原因のこともあり、順番に確認すれば数十分で判断できます。
【切り分けの順番】
・ケーブルとポートを差し替える
・別のハブ・別の端末に入れ替える
・ループ接続・電源・設置環境を確認する
・共用部のハブが原因かを疑う
ケーブルとポートを差し替えて切り分ける
最初に行うのは、ケーブルとポートの差し替えです。
同じ症状が別のポートでも再現するかどうかで、ポート単体の故障か本体全体の問題かが分かります。
【差し替えで確認すること】
・別のポートに差すと症状が消えるか
・新品のLANケーブルに交換すると改善するか
・コネクタの爪が折れていないか、被覆が傷んでいないか
・ケーブルが机の脚やキャスターで踏まれていないか
意外にもケーブル側の断線が原因というケースは多く、ここで解決することも珍しくありません。
別のハブ・別の端末に入れ替えて再現するかを見る
ケーブルで解決しない場合は、機器そのものを入れ替えます。
同じ配線のまま別のハブに交換して症状が消えれば、元のハブの故障とみて間違いないでしょう。
【入れ替えテストの進め方】
・予備機や手元の小型ハブに一時的に置き換える
・症状が出ていた端末を別のポート・別のハブに移す
・症状が再現しなければ機器故障、再現するなら端末側や上流を疑う
・テスト内容と結果をメモに残す
切り分けの記録が残っていると、業者へ相談するときの説明も短く済みます。
ループ接続・電源・設置環境をチェックする
機器を替えても改善しないときは、ネットワーク構成と環境を確認しましょう。
ハブ同士が輪のようにつながったループが発生すると、通信が延々と回り続けてネットワーク全体が停止します。
【構成・環境のチェック項目】
・ハブ同士のカスケード接続が輪になっていないか
・増設のたびに配線が追加され、経路が把握できなくなっていないか
・たこ足配線や瞬断の多い電源につながっていないか
・密閉ラック内で高温になっていないか、ほこりが溜まっていないか
ループは新しく機器を追加した直後に起きやすいため、直近の作業履歴も併せて確認してください。
マンション・テナント共用部のハブが原因のケースを疑う
自社フロア内に原因が見つからない場合は、建物の共用設備を疑います。
マンションやテナントビルでは、情報分電盤やMDF・EPS内に共用のスイッチングハブが設置されていることがあります。
【共用部が原因のときの動き方】
・同じ建物の他の部屋・他のテナントでも不調が出ていないか確認する
・情報分電盤やMDF内の機器は自分で交換しない
・管理会社・オーナー・回線事業者へ症状と発生時刻を伝える
・切り分けの記録(試したこと・結果)を添えて連絡する
共用設備を無断で触ると建物全体の通信を止めるおそれがあるため、必ず管理側へ連絡するのが正しい手順です。
寿命が近いスイッチングハブを使い続ける3つのリスク
寿命が近いと分かっていても、動いているうちは後回しにされがちです。
しかし放置による影響は、通信の不調だけでは終わりません。
3つのリスクを順に見ていきます。
【放置した場合のリスク】
・突然の全停止で業務が止まる
・サポート終了機器が攻撃の侵入口になる
・感染が社内LAN全体に広がる
① 突然の全停止で業務が止まる
1台のハブが止まると、その配下の機器がまとめて使えなくなります。
パソコンだけでなく、業務に直結する機器がぶら下がっている点が見落とされがちです。
【ハブ1台の停止で止まるもの】
・フロアのパソコンとファイルサーバーへのアクセス
・複合機の印刷・スキャン・FAX
・IP電話の発着信
・NASのバックアップ処理
・防犯カメラの録画・遠隔監視
配線図や機器台帳がないと、どのハブが原因かを探すだけで半日かかることもあります。
② サポート終了機器が攻撃の侵入口になる
寿命を過ぎたネットワーク機器の放置は、セキュリティ上の問題にもつながります。
IPAは、ネットワーク機器やVPN機器の脆弱性・設定不備を悪用され、その機器が他組織への攻撃の踏み台(ORB)にされるおそれを注意喚起しました。
対策のひとつとして挙げられているのが、サポートが終了している古い機器の更新または廃棄の検討です。
出典:IPA「VPN機器等に対するORB(Operational Relay Box)化を伴うネットワーク貫通型攻撃のおそれについて」
ネットワーク機器の管理不足が実際の被害経路になっていることも、統計から読み取れます。
警察庁がまとめた令和7年のランサムウェア被害報告は226件で、侵入経路はVPN機器が6割以上を占めています。
出典:警察庁「令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」
「社内の機器だから狙われない」という前提は、すでに通用しません。
機器が狙われることで、発生するサイバー攻撃の種類は以下の資料も参考にしてみてください。
サイバー攻撃36種類を、6つの型で理解!
世の中に数多くあるサイバー攻撃を、ピックアップ

「サイバー攻撃ってどんなものがあるの?」種類が多すぎて把握できない。
そんな方に向けて、大まかな特徴をまとめました。

この資料でわかること
- 攻撃者の目的(なぜ狙われるのか)
- サイバー攻撃36種類を6つに分類した全体像
- 型ごとの「手口・被害・具体的な対策」
- 押さえたい4つの対策の全体像
③ 感染が社内LAN全体に広がる
3つ目のリスクは、感染が横に広がることです。
通常のスイッチングハブは受け取った通信をそのまま流すため、1台が感染すると同じハブ配下の機器へ次々と攻撃が伸びていきます。
【拡散を止めにくい理由】
・ハブ自体に通信を検査したり止めたりする仕組みがない
・複合機・IP電話・防犯カメラ・NASにはウイルス対策ソフトを入れられない
・持ち込み端末やUSB経由の感染は、インターネットの出入口を通らない
・通信ログが残らないため、どこから広がったのか追えない
感染の拡大を抑えるためには、セキュリティ対策を検討しておく必要があります。
UTMやセキュリティスイッチを導入し、社内機器のセキュリティ強化を検討してみてください。

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スイッチングハブの寿命を延ばす4つの方法
交換までの期間を少しでも延ばすには、熱と電源の管理が要点になります。
家庭向けの記事では「扇風機を当てる」といった応急策も紹介されますが、法人環境では設置と運用の見直しで対応しましょう。
【この章で紹介する対策】
・熱がこもらない場所に設置する
・電源環境を整える
・ほこりの清掃とLANケーブルの点検を行う
・ファームウェアとサポート期限を確認する
順番に解説します。
① 熱がこもらない場所に設置する
もっとも効果が大きいのは、放熱できる場所への設置です。
熱は電解コンデンサの劣化を加速させるため、設置場所を変えるだけで寿命が変わります。
【避けたい設置場所】
・扉を閉めた密閉ラックの中
・書類棚やキャビネットの裏
・直射日光が当たる窓際
・複合機やサーバーなど発熱する機器のすぐ横
・段ボールや書類が積み重なった上
ラックに収める場合は、通気口の確保やファン付きラックの採用を検討してください。
② 電源環境を整える(たこ足配線と瞬断を避ける)
見落とされやすいのが、電源側の負荷です。
たこ足配線や頻繁な瞬断は、ACアダプタと電源回路を確実に痛めます。
【電源まわりの見直しポイント】
・延長コードの連結やたこ足配線をやめる
・ACアダプタを束ねず、放熱できる状態にする
・掃除機や電源タップの抜き差しで落ちない系統にする
・止められない拠点にはUPS(無停電電源装置)を併用する
電源が安定すれば、突発的な再起動や設定飛びも減らせます。
③ ほこりの清掃とLANケーブルの点検を定期的に行う
清掃と点検は、年1回のルーティンに組み込むのが現実的です。
ほこりは放熱を妨げ、ケーブルの劣化は通信エラーの原因になります。
【点検のチェック項目】
・本体の通気口とラック内のほこりを除去する
・コネクタの爪折れ、被覆の傷み、極端な折り曲げを確認する
・ケーブルの規格(カテゴリ)が現在の通信速度に合っているか確認する
・使っていないケーブルを抜き、経路を整理する
なお、LANケーブルは年数で一律に交換するものではありません。
判断の軸は傷みと規格であり、会計上の目安としては国税庁の区分でツイストペアケーブルが18年とされています。
④ ファームウェアとサポート期限を定期的に確認する
延命と同時に進めたいのが、サポート状況の棚卸しです。
ファームウェアの更新と使わない機能の無効化、サポート期間終了の確認を行いましょう。
【機器台帳に持たせたい情報】
・型番とシリアル番号
・設置場所(フロア・ラック・島)
・導入年月
・ファームウェアのバージョンと最終更新日
・メーカーのサポート終了予定
台帳があれば、交換判断もしやすくなります。
スイッチングハブの交換時期の判断基準と買い替えの選び方
ここからは、実際に交換するときの判断基準と手順を整理します。
交換のタイミングは、社内LANのセキュリティを見直せる貴重な機会でもあります。
【この章で紹介する内容】
・交換時期の判断
・交換前に確認する機能
・交換作業の手順と注意点(停止時間・結線・ループ)
・買い替えるなら「セキュリティスイッチ」に入れ替える
交換時期の判断
交換時期は、感覚ではなくチェックリストで判断してください。
以下のいずれかに該当すれば、計画的な交換に踏み切るタイミングです。
【交換判断チェックリスト】
| 観点 | 該当する状態 |
|---|---|
| 年数 | 導入から5年以上が経過している/導入年月が分からない |
| 症状 | 再起動でしのいでいる/速度低下や切断が再発している |
| サポート状況 | メーカーのサポートが終了している/後継機に切り替わっている |
| 性能 | 回線やPCの速度に対して機器側が1Gbpsで頭打ちになっている |
1つでも当てはまるなら、止まる前の交換を前提に予算とスケジュールを組みましょう。
交換前に確認する機能
買い替えの機種選びでは、現状維持ではなく数年先を見て選びます。
ポート数がぎりぎりだと、機器が増えたときにハブを増設して構成が複雑になります。
【選定時に確認する項目】
・ポート数:現在の使用数+2〜4口の余裕を確保する
・通信速度:回線とPCに合わせて1G/2.5G/10Gを選ぶ
・PoE対応:防犯カメラや無線APへ給電するなら給電容量も確認する
・筐体と保証:金属筐体・耐熱仕様・保証年数を比較する
・管理機能:ログ確認や遠隔管理ができるかを確認する
法人環境では、価格よりも高耐久性と保守体制を優先するのがポイントです。
交換作業の手順と注意点(停止時間・結線・ループ)
交換作業そのものは短時間で終わりますが、順番を守らないと復旧に時間がかかります。
「交換したのに繋がらない」というトラブルは、差し間違いとループがほとんどの原因です。
【交換の手順】
・業務への影響が少ない時間帯を選ぶ(業務時間外・休日)
・現状の結線をスマートフォンで撮影し、ポート番号を記録する
・LANケーブルにラベルを貼り、どの機器のケーブルか分かるようにする
・新しいハブへ同じ順番で差し替える
・パソコン・複合機・IP電話・NASの通信をひとつずつ確認する
・旧機器は設定を初期化してから廃棄・回収に回す
【交換時の注意点】
・ハブ同士が輪になるループ配線を作らない
・カスケード接続の段数を増やしすぎない
・給電が必要な機器のポートを間違えない
・旧機器の設定情報や管理者パスワードを消してから手放す
作業後の確認まで含めて手順化しておけば、次回の交換も同じ流れで進められます。
買い替えるなら「セキュリティスイッチ」に入れ替える
寿命による交換は、社内LANの内部対策を一緒に強化できるタイミングです。
同じ機能の後継機に替えるだけでは、感染拡大を止められない状態は変わりません。
セキュリティスイッチは、スイッチングハブに通信の監視・遮断機能を加えた製品です。
既存のハブと入れ替えるだけで、社内LANの中を流れる不審な通信を検知して止められます。
【スイッチングハブとの違い】
| スイッチングハブ | セキュリティスイッチ | |
|---|---|---|
| 役割 | 機器同士をつなぐ | つなぐ+通信を見張る |
| 感染端末が出たとき | そのまま他の機器へ通信が流れる | 異常な通信を検知して該当ポートを遮断 |
| ログ・通知 | 残らない | ログに記録し、管理者へメールで通知 |
ウイルス対策ソフトを入れられない複合機・IP電話・防犯カメラ・NASも、ネットワーク側で守れるのが強みです。
インターネットの出入口を守るUTM、端末を守るウイルス対策ソフトと組み合わせれば、社内の通信まで含めた多層防御になります。
セキュリティスイッチの詳細は、セキュリティスイッチ(ハブ)のサービスページで確認できます。
併せて費用感や自社に合った製品の確認をしたい場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

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スイッチングハブの寿命に関するよくある質問
最後に、スイッチングハブの寿命についてよくある質問を紹介します。
スイッチングハブの故障はどのような症状ですか?
通信が遅くなる、接続が頻繁に切れる、電源を入れ直すと直る、ランプが点灯しない、本体が異常に熱いといった症状が代表的です。なかでも「再起動すると直る」は完全停止が近いサインのため、早めの交換をおすすめします。
スイッチングハブの耐用年数は何年ですか?
国税庁の区分では、ハブやルーターは「器具及び備品/電話設備その他の通信機器/その他のもの」に該当し10年です。ただし減価償却のための年数であり、24時間稼働の法人環境では5年前後を交換の目安にするのが現実的といえます。
LANケーブルは何年で交換したほうがいいですか?
年数で一律に交換するものではありません。コネクタの爪折れ、被覆の傷み、極端な折り曲げ、通信速度に合わない規格が交換の目安です。会計上の区分では、ツイストペアケーブルは18年とされています。
スイッチングハブの欠点は何ですか?
受け取った通信をそのまま流すため、1台が感染したときに同じハブ配下への拡散を止められない点です。通信ログも残らないため原因の追跡が難しく、内部対策まで求める場合はセキュリティスイッチへの入れ替えが選択肢になります。
USBハブの寿命はどれくらいですか?
USBハブはネットワーク用のスイッチングハブとは別の機器ですが、劣化の仕組みは似ています。抜き差しによる端子の摩耗と発熱で性能が落ちるため、接触不良や給電不足が出た時点で交換してください。
マンションのスイッチングハブが見つからないときはどうすればいいですか?
多くの場合、玄関付近の情報分電盤や、建物のMDF・EPS内に設置されています。共用設備は自分で交換できないため、管理会社やオーナー、回線事業者へ症状を伝えて対応を依頼しましょう。
まとめ|スイッチングハブの寿命を把握して業務停止と感染拡大を防ごう
本記事では、スイッチングハブの寿命の目安・寿命が近いときの症状・故障診断の手順・放置するリスク・交換時期の判断基準について解説しました。
【この記事の要点】
・法人の24時間稼働環境では5年前後が交換の目安
・国税庁の区分による会計上の耐用年数は10年(実用寿命とは別)
・メーカーのサポート終了=セキュリティ寿命が最初に来ることが多い
・「再起動すると直る」機器はすでに交換対象
・交換判断は「年数・症状・サポート状況」の3点で行う
この3点で棚卸しをすれば、どのハブを今期替えるべきかが明確になります。
そして交換のタイミングは、社内LANの内部対策を強化できる数年に一度のチャンスです。
セキュリティスイッチへ入れ替えれば、ウイルス対策ソフトを入れられない複合機や防犯カメラまで含めて、感染拡大を抑えられます。
まずは、自社のスイッチングハブの型番と設置状況を把握するところから始めましょう。




